早朝よりフェリーにて豊島に向かっております。埼玉県民の性か、海を見ると異常にテンションが上がります。
瀬戸内海に浮かぶ自然豊かな豊島が、不法投棄とそれを許した行政によって長い間汚染され続けた史上最悪の産業廃棄物不法投棄事件。それが『豊島事件』です。
1975年から47年間不正と戦い続けてきた安岐正三さんは、「誰かが何とかしてくれるってことは絶対ない。自分らがやらんと何にも変わらん。自分で考えて自分で行動せなあかん。」「処理できないものを作ったらあかん。弱者に押し付けるようなことしたらあかんのや。」と魂のこもった言葉を私たちに投げかけてくれました。汚染水流出を防ぐ遮水壁の撤去も始まったが、「まだまだ終わりは見えない」と安岐さんはいいます。
「あの美しい豊島を取り戻すまでは・・・。豊島は豊かな島。何が豊かって金があるってことじゃない。ここだよここ、心だよ。」と自分の胸を指さして語る姿は忘れられません。子孫に代償を払わせるようなことは絶対にしてはいけない、そんな当たり前のことを再認識させられました。
美しさを取り戻しつつある豊島の絶景を満喫しながら、ランチタイム。そして豊島美術館へ。
アーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛によって作られた建築物は何とも不可思議な空間です。
視覚・聴覚・触覚・・・自分の感覚が研ぎ澄まされるようであり、かつ癒されるようでもあり。
みんな時間を忘れてゆったりと過ごしていました。
それぞれが豊かさについて考えさせられる学びとなりました。