「クラスTシャツを藍染で」活動の一環として2年生27人が、羽生市にある野川染織工業株式会社へ藍染の工場見学に行きました。野川染織工業は創業100年を超える伝統ある染織工業です。天然の生きた藍を使い、糸から染めることで味のある色合いを作り出します。5代目の野川さんに説明をしてもらいながら自分たちの五感で学びました。
糸の状態で染める「染」
均等に色が入るように手作業でほどいていかなければなりません。糸を染める前から藍染は始まっているのです。 染場に入ったときの藍の独特の匂いが、これから始まる藍染への期待を一層高まらせてくれました。染場には年取った藍の染料から若い染料まで複数の藍甕(あいがめ)があり、年取った染料から若い藍へ何度も何度もつけては出す作業を繰り返します。そうすることによって、色落ちした時に「味のある」経過を楽しむことができるそうです。
職人と機械のバランスが重要な「織」
染める前にほどいた糸を巻き取り、縦糸と横糸で織って生地にしていきます。
「ガシャッ、ガシャッ、ゴゴゴゴ・・・。」半世紀を越え、働き続けている機械(旧式シャトル織機)が静寂の中に響き渡っていました。
生地を丁寧に縫い合わせていく「縫」
最後は職人さんたちの手作業で生地が袴や剣道着など、様々な商品に代わっていく様子を見させていただきました。たくさんの人の想いとともに、藍染という伝統工芸品は今日まで歩んできたのだと実感させられました。
藍甕から糸を出した時や絞ったときの色が変わる瞬間や、静寂の中に響き渡る機械音。そして藍の匂い、仕上がった記事の触感。五感をフルに使って、去年自分たちが行った生木染めとの違いや新しい発見をタブレットに記録をしている姿が印象的でした。
2学期に行うクラスTシャツ染めに今回の見学が大いに生かされることを期待しています。
野川さん、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。