水に不溶の藍の染料を可溶化させて染色可能な状態にすることを”藍を建てる”といいます。主に方法は2つ。発酵による「発酵建て」、薬品による「化学建て」です。発酵建ては、インディゴ還元菌を元気な状態で維持するのが難しいので二の足を踏んでいましたが、川越唐桟手織りの会から化学建ての方法を教わったので、まずは化学建てを挑戦することに。
蒅(すくも)に少しずつ水を加えて練っていきます。
ほどよく練られた蒅を、苛性ソーダを溶かした水に混ぜて、アルカリ性水溶液にします。※念のため苛性ソーダはゴーグルをした教員が扱いました。
ここにハイドロサルファイトナトリウムを投入して還元します。ハイドロの予想以上の臭さ(腐敗した卵臭)には驚愕。溶液に混ざると臭いはすぐになくなりました。
水
還元が起こると,黄色(黄土色?)の溶液となります。浮遊していたインディゴがロイコ体に変化した証です。
溶液の反応を1時間ほど待つ間、父母の会の方々が文化祭で販売予定のストールの生木染めを共同で実施します。工程はいたってシンプル。刈り取った藍から葉っぱをちぎります。それを水と一緒にミキサーにかけて、溶液を濾します。布を数回染めます。
なんともいえない優しい風合いの青緑に染まります。本藍染めほどではないですが、作業した手もうっすら藍色に。
さて、その間に化学建てした溶液ができたでしょうか?試し染めしてみましょう。
ちゃんと藍に染まって一安心です。PH調整等をして、濃く染まるためにどうすればよいか研究していきましょう。
2023 SummerProgramも終了です。体験を中心に充実してきた反面、あまりの情報量に頭が疲弊するプログラムかも!?明日から夏休みです。フロンティアは宿題がありませんので、自分で考えた夏をお過ごしください。