大正2年創業の紙すきの村(小川町)にて和紙作りを体験させて頂きました。小川といえば和紙といわれるほど代表的な伝統工芸です。
工房では和紙をすく作業の見学や、和紙の材料や歴史について詳しく教えて頂きました。わずかな風が紙すきに影響してしまうことから、夏でも窓を閉め切ります。作業場の温度は40℃を越えることもしばしばだとか。和紙は楮(こうぞ)の繊維とトロロアオイを混ぜて溶液を作ります。トロロアオイが厳しい寒さと冷たい水を好むことから、質の良い紙を漉くには冬がよいとのこと。過酷な作業であることは容易に想像できます。
次は実際に紙すきに挑戦です。紙をすくための簀桁(すけた)を手に取り、簀桁が傾かないよう左右に動かしていく作業がとても難しく感じました。それでも職人の方々のサポートもあり、オリジナルの和紙を作ることができました。乾いた和紙が手元に届くのが楽しみです。
5代目の久保さんは一日に200枚から400枚の和紙をそうです。もっと多く(800枚くらい)漉くこともできないわけではないそうですが、高い質を保てる枚数には限界があるそうです。職人の方々の和紙に対する想いも学ぶ機会となりました。
フロンティアコース2年生では、自ら育てたサツマイモのつるやとうもろこしの繊維での紙作りに挑戦しています。普通であれば捨ててしまうものを無駄にしたくないという想いからです。職人さんに直接聞ける機会はなかなかあるものではありません。たくさんの質問を職人の方々にぶつけていました。学んだものを自分たちの活動に活かしていきましょう。